あなたのお肌はどんな肌ですか?と聞かれて、即答することができる女性はどれほどいるでしょうか。
オイリー肌だ、普通肌だ、それとも乾燥肌だ、と自分で感じている人も大勢いるものです。
特に敏感肌や乾燥肌の女性は、なかなか自分に合う化粧水が見つからなくて、ヒリヒリしたり、カサつきがおさまらなくてメイクのノリも悪くなり、嫌な思いをしていることでしょう。
では乾燥肌の女性におすすめできる化粧水はどのような化粧水なのでしょうか。選び方や注意点を覚えておきましょう。
目次をチェック!
乾燥肌とはどんな肌?
ではまず乾燥肌とはいったいどんな肌を指すのでしょうか。
乾燥肌は、角質層の水分量が低下しており、皮脂やセラミドといった皮膚の保湿システムが充分機能していない状態の肌を指します。
本来お肌は角質層のバリア機能により、お肌の滑らかさを保っていたり、もっちり感を保っています。
肌の水分が逃げないように膜を張ったり、外部刺激からお肌を守る役割をしています。
しかし乾燥肌はその機能が衰えているため、カサつきが酷く、バリア機能が低下しており、
・カサつく
・肌が硬くなっている
・洗顔後には肌が突っ張っている状態になる
などの症状が現れます。
酷いと化粧水でお肌が染みることもあります。
なぜそのようなお肌になってしまうのでしょうか。
具体的な原因をあげてみましょう。
乾燥肌の原因:ダイエットなどの皮脂分泌量の低下
皮脂の分泌は個人差があるため、元々少ないという人も中には大勢います。
しかし通常は皮脂腺から1日平均1グラムから2グラム程度皮脂は分泌され、お肌を外部刺激から守り、水分量を保つようにできています。
しかし血行不良や代謝の低下により皮脂分泌量は低下します。血液のめぐりが悪くなる他にも乾燥肌の原因はあります。
・ 洗顔のし過ぎ、クレンジングが強すぎる
・ 年齢を重ねている
・ 空気が乾燥している場所に常にいる
などがあげられます。
皮脂が減少する原因は多くあります。ホルモンバランスの乱れも同じくですし、ストレスも血液循環のめぐりを悪くする原因の1つです。
そのため乾燥肌になってしまうんですよ。
乾燥肌の原因:年齢による天然保湿因子の低下
また乾燥肌の原因の1つとして、年齢による天然保湿因子の低下というものが考えられます。
天然保湿因子とは、表皮で皮脂からできる皮脂膜、細胞間脂質と並び、お肌のバリア機能と保湿を担う大変重要な成分なんですよ。
天然保湿因子は単一の成分で成り立っているわけではなく、人間が本来持っているアミノ酸やミネラルなど、水と馴染みが良く、水分を抱え込む機能を持っています。
天然保湿因子は40%がアミノ酸で、その他ピロリドンカルボン酸が12%、尿素7%などの成分で作られています。
最も多いアミノ酸も1種類ではなく、グリシンやアラニン、プロリンやセリンなど、多くのアミノ酸が混じり合ってできています。
天然保湿因子の半分以上はアミノ酸でできていることがわかりますね。
この天然保湿因子は親水性が高いので、水分を吸着する働きを持っています。
保湿力が高く、角質層の弾力、柔軟性を保ってくれます。天然保湿因子がたっぷりあれば、お肌の潤いが保たれた状態ですが、少なければお肌の水分を抱え込むことができませんから、化粧水でいくら水分を与えてもお肌の乾燥を招くことになるんですよ。
バリア機能の低下
さらに乾燥肌はバリア機能が低下しています。
細胞同士を繋ぎとめている角質細胞間脂質が減少してしまうと、保水機能とともにお肌を外的刺激から守るお肌のバリア機能も低下してしまいます。
多くのアレルゲンや外部刺激がお肌の内部に入り込みやすい状態になってしまうんですね。
お肌が乾いているかもしれない、と思ったら、放置せずにベストなスキンケアを行うのが良いでしょう。
乾燥肌におすすめの化粧水選びのポイント
では乾燥肌におすすめできる化粧水選びのポイントはどこにあるのでしょうか。
やはりしっとりタイプを選ぶことでしょうか。乾燥肌専用の化粧水は、今でこそドラッグストアでもたくさん見かけることができます。
しかし、多くのアイテムの中から、自分のお肌にぴったりの化粧水を見つけるのは難しいですね。
乾燥肌に適した化粧水を選ぶポイントはどこにあるのでしょうか。
お肌に刺激を感じない化粧水を選ぶこと
まず第一に、お肌に刺激を感じない化粧水を選ぶことがポイントです。
乾燥肌に合う化粧水の選び方で重要なのは使用感だということを覚えておきましょう。
口コミや成分表示なども重要なのですが、実際自分のお肌につけた感触で決めると良いですね。
乾燥肌は敏感肌でもありますから、自分が試した際に違和感がないかどうか確かめる必要があるんですよ。
全くヒリヒリしないこと、体温とぬるま湯をつけているような感覚を得ることができれば、自分のお肌にあっている化粧水だと言えますね。
何もつけていないような感覚というのが重要なんですよ。
少し物足りないと感じる程度が逆にちょうど良いということなんですね。
アルコールフリーであること
また化粧水選びで重要なのは、アルコールフリーであるという点です。
化粧水にはエタノールなどアルコール成分が含有されているものが多いです。
さっぱりした使用感を得ることができ、毛穴やお肌を引き締める効果を持っています。
収れん化粧水に代表されるように、毛穴の開きが気になる人にはぴったりなのですが、乾燥肌の人にとってはあまり良くない成分です。
なぜならアルコール成分は蒸発しやすいという特徴を持っています。
化粧水にアルコール成分が含まれていると、化粧水でお肌に水分を補っても、直後に化粧水の水分がお肌から蒸発してしまい、同時にお肌の水分まで奪ってしまうからなんですよ。
さらにアルコールは刺激性があるので、乾燥肌の人はアルコールが入った化粧水を使うとヒリヒリしてしまうことが多いんですよ。
ですから乾燥肌の人が化粧水を選ぶのなら、アルコールの入っていないものを選ぶようにしましょう。
浸透力が高い化粧水であること
さらに乾燥肌の人が化粧水を選ぶ際に注意したいポイントとしては、浸透力が高い化粧水を選ぶということです。
せっかく保湿成分がたっぷり入った化粧水でも、お肌の奥まで浸透してくれなければ意味がありませんよね。
乾燥肌の改善のためには保湿力重視ではなく、保湿力プラス浸透力も重視しましょう。
浸透力を高めるためには保湿成分の粒子が小さいことが条件です。
ですからナノテクノロジーが取り入れられた化粧水などは乾燥肌の女性にとって非常に良い化粧水となるでしょう。
ナノテクノロジーが使われた化粧水は粒子が小さいので、お肌の奥底まで浸透してくれます。
さらに化粧水のつけかたも、たっぷりつけることが必要ですね。本来ならコットン使いで化粧水をつけたほうが手のひらで化粧水をつけるより1.5倍の浸透力があると言われています。
しかし乾燥肌で敏感肌の女性がコットンを使うと、その摩擦によってさらにお肌がヒリヒリしてしまう可能性がありますから、手のひらに充分量の化粧水をとり、優しくてのひらで化粧水をお肌に押し込むようにしましょう。
パッティングはしないように。時間をかけて浸透させるようにすると良いですね。
化粧水だけではNG
肌質によって乾燥肌向けの化粧水を選ぶことは大切ですが、化粧水だけではやはりお肌の水分を補うことは難しいです。
もちろん、お肌の天然保湿因子に含まれるセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などが配合された、しっとりした化粧水を選ぶのは間違っていません。
ヒリヒリしない使用感のよい化粧水を選ぶことも正しいことです。
しかし化粧水だけでお肌の水分量を保つことは、乾燥肌の女性には難しいことです。
化粧水だけでなく、しっかり乳液やクリームを使って、化粧水をお肌に閉じ込めるフタをしましょう。
乳液やクリームは多少多めでも構いません。
化粧水だけで乾燥肌は改善しませんから、ライン使いで乳液やクリームを使いましょう。
化粧水の役割を考えよう
化粧水はお肌に水分を与えることが目的です。
使用する量が少なければその分お肌に充分な水分を補給することができず、乾燥肌もさらに乾燥してしまいます。
お肌へ効率よく水分を補給するためには1回の化粧水の目安量を2回、3回と分けて使うことが良いでしょう。
手のひらで顔を包み込むようにすると、てのひらの温度によってよりお肌に化粧水が浸透しやすくなります。
また化粧水は水分を与えるだけでなくお肌の角質層の調子を整えるという働きも持っています。
次に使うアイテムの浸透をよくしてくれます。
乾燥肌の人は化粧水だけではなく、美容液なども使い、乾燥肌の改善を目指しましょう。
オールインワンコスメは見極めが難しい
最近になってオールインワンコスメというものがたくさん市場に出回るようになりました。
オールインワンジェル、オールインワンゲルと呼ばれるものは、
・乳液
・クリームにパック
・下地
・UVカット
・美容液
など、たくさんの役割をしてくれる化粧品です。
時短スキンケアができると、多くの女性が購入し、またお財布に優しいと愛用している女性も多いです。
しかし乾燥肌の女性はオールインワンコスメを使うのは難しいものがあります。
オールインワンコスメは確かに時短にもなりますし、節約にもなります。
1度で化粧水や乳液、クリームなどの役割を果たしてくれますから、自分のお肌に負担にならなければオールインワンコスメを使っても構わないのでは、そう思う女性も多いでしょう。
しかしオールインワンコスメは乾燥肌の女性にとっては見極めが難しいものなんですよ。
オールインワンコスメはやはりどうしてもアイテム1つ1つを重ねていくよりも効果が薄いです。
乾燥肌の改善のためには、面倒だと感じても、化粧水、美容液、乳液、クリーム、という順で優しく化粧品を重ねていくのがおすすめなんですね。
もしどうしてもオールインワンに頼りたいというのであれば、いざという時だけにしておき、日頃は丁寧なスキンケアを心がけるようにしましょう。
またいざという時のためのオールインワンコスメも、できるだけ保湿成分がたっぷり配合されたしっとりしたテスクチャの、浸透の良いものを選ぶようにしましょうね。
自分の肌質にあったものをテスターで選ぶこと
最後になりますが、やはり乾燥肌の人の化粧水選びで注意したいポイントは、自分の肌質にあったテスクチャや使用感で選ぶことです。
多くのドラッグストアではテスターが置いてあるはずですから、テスターで自分のお肌で実際試してみて、その具合を見てから決めましょう。
水溶性の保湿成分が配合されたものは特におすすめで、ヒアルロン酸、コラーゲンやエラスチンなどが配合されているものをチョイスすると良いでしょう。
またワイスパワーNo.11エキスやユーカリ抽出液などが配合された化粧水もおすすめです。
バリア機能が弱っている乾燥肌の女性の場合は、紫外線の影響も受けやすくなっています。
そのため乾燥肌対策とエイジングケアを同時に行いたいと思うのなら、美白効果と保湿効果が同時に見込めるプラセンタが配合された化粧水もおすすめですね。
化粧水でお肌に水分をたっぷり与え、お肌を整え、その後、油分を含んだ乳液やクリームでしっかりフタをして水分の蒸発を防ぐ、これが最適なスキンケアの方法です。
正しい保湿の仕方を覚えて、毎日のケアを行いましょう。
まとめ
乾燥肌を治すには体質改善と同じくらいに丁寧なケアと長い時間がかかると言われています。
まずは自分のお肌にぴったりの化粧水を見つけて、毎日正しいスキンケアを行い、保湿を続けていきましょう。
コツコツと積み重ねた結果は、徐々にバリア機能を取り戻したお肌になって現われてくれます。
手間はかかりますが、乾燥肌を改善するには丁寧なスキンケア、これが1番です。
そのためにも、トレンドに惑わされず、自分に合った化粧水を見つけ、しっかり水分補給をお肌に与えていくことがベストでしょう。